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アクア・メモリー≪馬と海豚の民俗学的想念譚≫


アクアメモリー
海豚
  民俗学的想念譚



馬は「幸運を運ぶ動物」などと言われ、民俗学的見地から眺望する際にも、人と常世とを繋ぐ、非常に重要な位置づけにある動物である。西洋においても「幸福」の象徴であり、神聖視されてきたことは、
これまでの
馬民俗学コラムで述べてきた通りである。
しかし、世界的に馬と同様の理念視地の置かれる動物が存在する。それがイルカである。

遙古より、地中海世界の民たちはイルカが空中から空へと飛び跳ねる様を見て、海中(現世)から水面(結界)を越えて、空中という来世へと往来できる動物と見なし、自分たちの世界へともその姿を投影した。そして両界…すなわち“あの世”と“この世”を往来できる動物として崇愛・敬愛の念を重ね、寵愛し続けてきた。また一方では、イルカは水中を最も速く泳ぐことのできる生物であることに着目し、霊魂を冥界へと運ぶ使者として、あるいは常世へと渡る乗り物として愛でられてきた。これは日本における馬の民俗学的視点とも一致している。特に沖縄における馬の役目とはピタリとマッチしていることが何とも不思議な心持にさせられる。そんな陸と海の異なる世界の二者が、意外な所で邂逅を果たす瞬間(とき)がある。馬とイルカが繋がる接点。その一つが爛櫂札ぅ疋鶚瓩任△襦
ギリシア神話の担い手であった人々は、飼い馴らしていた馬たちの神を、ポセイドンとして崇め、奉っていた。やがて、彼らの中からバルカン半島の南部に移住する者が現われ、広大な海を目にする。
実は、その一部の民族がギリシア人。彼らは帆船を作り、海に進出する。大海原をゆく船の姿は草原を走り抜ける馬の姿に重なる。このことから、古代の詩人たちは船を「海の馬」とよび、馬を船にも例えて表現した。彼らにとって、海の恩恵は馬の恩恵とも重なる。こうしたことから、ポセイドンは「海の神」に変身し、奉られるようになったというわけである。
話を元のレールへと戻そう。そのポセイドンの忠実な使いとして知られるのがイルカなのである。イルカはポセイドンの一目惚れしたアムピトリテを探し出し、その手柄から星座の一つに加えられたという。倏廊瓩鉢爛ぅ襯瓩一つの線で繋がった瞬間である。



 ユニコーン
    つながる
海豚


もう一つ、馬とイルカが結ばれる接点がある。それが爛罐縫魁璽鶚瓩任△襦Eサイトでも一角獣の特別コラムや展示室を多く設け、その存在性を調査しているが、ここでいうユニコーンは北極海に棲息するイルカと同じ鯨目の海獣イッカクを指す。荘厳なる白い子馬は純粋な心を持つ処女にしか心許さず、もう一方の北海で哭く一角鯨は、イルカと酷似した特徴を持っている。聖なる一本の角で馬とイルカが一つに繋がる――・・・。
イッカクを日本に広めたのが江戸時代に仙台で医者をしていた大槻玄沢だとされており、彼が紡筆した『六物新志』(天明6年・1786年刊)というオランダの妙薬を記した書本に人魚などと共にイッカクは紹介されている。
さて、イルカはまた人魚とも多く描写されることの多い動物であるが、そこにも馬へと結びつく概念が存在している。

  


▲〔江戸時代に“麒麟”として描写された“一角獣”〕




   人魚海豚

    
イルカと人魚が寄り添う微笑ましいイラストや、一緒に仲睦まじく泳ぐ絵画は顕著に見受けられる。
イルカは躍動感があり、男性的イメージが強い。“Swing the dolphin(〔男性が〕自慰行為をする)”という隠語すら英語にはある程である。一方、人魚は淑やかで女性的理念を孕むパーソナリティーを多く含有しているのではないか。絵画において、人魚が男性でない背景にはこうした人間の深層心理が反映されているのは間違いなさそうだ。
この異種間異性に類似する例が日本にはある。それが東北地方の岩手県近辺に古くから根ざすオシラサマ信仰。「馬と娘が恋に落ちる」という馬娘婚姻譚や蚕神にまつわる伝説・民話・フォークロアである。
こうした異類婚姻譚は日本の昔話にも多い。「鶴の恩返し」など、魚や人魚といった異種が人間の男性と結ばれる奇談は四世紀の中国書『挿神記』の影響によるものと言われる。また西洋のイルカのイメージはシェークスピアによる影響が大きいと分析されている。戯曲の一つに「人魚がイルカの背で歌うのを聞いていた…」なる一編が登場し、叙情的に盛り上げるのである。


  馬海豚神意


さて、傾聴・括目すべきはここからで、古代ギリシアそして多くの文明を継承するに至ったローマ世界において、イルカは“海”を示唆し、海を象徴するものとして描かれてきた。他方、アポロンやポセイドンといった神々の使いとして、イルカは人を背中に乗せて助け、神話の中神々に仕えてきた。そうしたイメージから、強く速いイルカは霊魂を冥界へと誘う使者としての地位をも確立していったのである。
東洋においては馬がイルカに取って代わった。貴族・皇族・武士が跨り、とてつもない速さで駆け抜ける馬は“神(カミ)”であり、神の乗り物(依り代)であり、神を下ろす、あるいは一体化する心意がそこに鎮座し、万民の観念の中浸透していった。
馬とイルカは現世と来世とを行き来できる神聖なる存在。西洋と東洋、異なる世界の信念がここでクロスオーバーすることは非常に興味深い。馬民俗学的視野において重要な接点である。

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海豚
  民俗学的想念譚


「もっとイルカちゃんの話してよぉ!」

という訳で、イルカと馬のお話をグダグダマターリとしたいと思います。
ドルフィン、ドルフィンボーイ、ドルフィンスイム、ドルフィンダンサー、サンダードルフィン、ドルフィンストリート…海豚の名前のついた馬って多いようで少ないんです。
ドルフィン…の馬は不良馬場で激走したり、突然10番人気以下の大穴で人気馬をやっつけちゃったりしますんで、三連系馬券の紐にはぜひ加えておいて損はないと思います。

さて、ここでは過去にうみねこ氏の綴った海豚系の名馬のお話をのっけときます!

イルカ系名馬たち
 
モロキニドルフィン
『奇跡の名馬』のラストも飾る、うみねこ氏思い出の一頭。

ドルフィンボーイ
川崎が送り出した伝説の名馬。

ピンクディスカス
ニューカレドニアに生きた女丈夫

クシピアース
環太平洋エリアを制圧した歴史的最強馬。
イルカというより…鯨か!?白鯨か!?カジキ!?
 

カリユシドルフィン
沖縄八重山諸島・小浜島でひっそり活躍していた小浜馬史上最強馬

イルカってだけで、すっごく可愛い感じがしますよねぇ〜♪昔書かれた名馬は結構短くまとめてらっしゃるんですね。


じゃ次はちぃとばかし怖いお話を…

巨大化した鰐海豚

ワニのような鋭い牙を持つ、海豚のような巨大生物が死体として打ち上げられた。
撮影場所・年代は不明。果たしてこの生物の正体は…!?

謎の水棲生物をもう一体ご紹介!

オゴポゴ

カナダのオカナガン湖の有名なUMAで何か巨大な生物であることは発覚してんですけどねぇ…
この写真はさすがに作りものだろ…





 
  都市伝説
  いるかじま
 
20歳(15歳の諸説もあり)まで爛ぅ襯島瓩箸いΩ斥佞魍个┐討い襪函△△詁突然電話が掛かって来る。電話に出ると、受話器の向こうからは不気味な声…
「イルカの足いるか?」
「いる」と答えると助かるが、「いらない」と答えると足が切り取られてしまう…という。
また電話に出ると、その途端にバラバラになるというパターンや、受話器からドリルが出て耳を劈かれる…というパターンもあるらしい。
いわゆる“紫の鏡”系の都市伝説だが、なぜ「イルカ島」なのか?
“紫の鏡”“紫の亀”“血まみれのコックさん”などの禁句とは違い、“いるか島”には底抜けに明るいイメージしかない。また実際にイルカ島は三重県の鳥羽市に実在しているが、観光島の一環に過ぎず、忌み恐ろしい逸話や云われは存在していない。それではなぜ、禁忌ワードにあるのか。これは恐らく、イルカ漁をする一定の港町を指した隠語ではないのか。イルカに銛を突き立て浜へと打ち上げられるその様は、まさに“血の海”であるからだ。デンマークのフェロー諸島はその最たる例といっていいかもしれない。
しかし日本でも、そうしたイルカ漁の行われている場所があることも付け加えておこう。

また海豚は日本において海豚魚、伊留可、ハアイ、トヲンイユイ…など様々な呼称がつけられているが、爛競鶚瓩箸いΠ貮変わった名称もつけられている。これは琉球における“ジュゴン”、“人魚”の呼称と重なるという点が非常に興味深い。その昔、とある八重山の片隅では人魚(ジュゴン)漁を行い、その肉を王朝へと献納していた。このことについては、一度調査している。
近い将来、現地へと赴いてのフィールドワークも予定している。
詳細は↓の画像から参照されたい。

   

ピンクスカイテイル

不気味な話の後には口直し!
「幸せを呼ぶ海豚」の代名詞、ピンクドルフィンこと桃色海豚のご紹介!

 
 

皆様に“しあわせ”が訪れますよーに!

馬民俗学 * 19:43 * comments(0) * - *

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