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☆・∴*∵・*・∵・。★   エレノア   ★・*・∵・。∵∴・*☆

 【 エ レ ノ ア 

   〜伝説暝妃

世界競馬史上初の
   牝馬のダービー馬




父 ウィスキー
母 ヤングジャイアンテス
母父 ダイオメド

生年:1789年
性別:牝
毛色:鹿毛
国籍:大英帝国(グレートブリテン及びアイルランド連合王国)
生涯成績:?戦28勝
主な勝ち鞍:英国ダービー、英オークス、ゴールドカップ(2回)、キングズプレート(3回)
★300頭目!

世界競馬史が300年という歴世の線譜を綺羅めく夜潮の星図へ並べてから、この地球(ほし)へと降誕した迴めく名馬たちの記憶。それは馬と人とが織り成したロマンの結晶体であり、名誉へのダイナミズムでもあった。
その淅瀝たる恒河砂の歴譜の中、幾千もの偉大なる名牝たちが吟唱した叙情詩は、忘れえぬ瀞涼なるメモリーの一端となり、今もなお我々の胸を叩く――。

宇宙(そら)に燦然と輝く幾多もの名妃たちの中、史上最古かつ最高、究極神話の波跡を残し去った暝妃がいる。
牝馬として競馬史上初となるダービー制覇を成し遂げ、さらにはオークスも合わせての牝馬史上最古の二冠…伝説の女王、それが彼女エレノアである。


             


エレノアは1798年、トマス・チャールズ・バンバリー卿の生産馬として生を受けた。バンバリー卿と言えば、ダービー卿との歴史的なコイントス(現在のダービーの名称を決める際、議論になり、最終的にコインを投げてダービーかバンバリーかを決めようということなった…という有名な逸話)や第一回ダービーの勝ち馬ダイオメドのオーナーブリーダーとして知られている人物であるが、彼は大変な頑固者で、家庭より社交界を大切にしたという。名家リッチモンド公爵の令嬢として紅口白牙、絶世の美貌として誉れ高かったサラ・レノックス女卿と契りを交わしたのも見栄を張るためだったと言われている。そんな意図で結んだ結婚生活が順風満帆、夫唱婦随にいく訳が無く、偽りの蜜月はわすが5年で破局を迎えてしまう。
別離した後、レノックス女卿はウィリアム・ゴードン卿との愛を貫き、一方のバンバリー卿は馬との対話に一生を傾けるのであった。

そんなバンバリー卿もエレノアへ対しては尋常ではない愛を注いだ。しかしまた一方でバンバリー卿は頑なにエレノアに心酔しきっていた。彼女への深愛…それは彼の相当に強気なレース選択にも顕著に表れている。どんな道を往くかは、亭主の好きな赤烏帽子。すべてオーナー委ねられている、と言っても過言ではないだろう。

エレノアは圧勝・楽勝の連続でエプソムへと乗り込むと、オークスも2着チューリップを相手にもせず快勝。さらにはダービー(The Derby、芝2,400m)でもJ.ソーンダース騎手を背に絶空烈震の鋭敏な伸び脚で圧勝してしまう。ここに史上初となる牝馬のダービー馬、さらにはオークスも勝つという大偉業を完遂させるのだった。


【オークス・ダービー両レースを勝った世界の牝馬】

◆ブリンクボニー(英国)

◆シリョリネッタ(英国)

◆クリフジ(日本)

◆ネレイデ(ドイツ)

◆ドラマ(チリ)

◆デザートゴールド(ニュージーランド)

◆パンプローナ(ペルー)

◆ミニモ(トルコ)

◆ロスアード(デンマーク)

◆ヘアムジャングン(韓国)

◆シンプリィーマジック(ジャマイカ)

◆ティンセルタウン(ケニア)

※その他十数頭。


…現在までに数億頭のサラブレッドたちが誕生し、競走馬としてデビューしてゆく中、オークス・ダービーダブルの快挙を達成する事ができたのは、全世界を見渡してもわずか数十頭。その史上最初の天鼓を鳴動させたのがエレノアだった。
エレノアは古馬になっても衰えるどころか、さらに活性し、窈窕な雰囲気を放ちつつ大レースを次から次へと鯨飲。その勝ったレースがまた驚異。6,400mも距離のあるキングズプレートを2回、当時の最高峰にして最強馬決定戦の趣も呈したゴールドカップ(芝4,000m)をなんと3回も大勝してしまう。
万全磐石、古今無双、無敵の姚眩なるオーラを身に纏い、当時の豪傑、名馬、トップランクの牡馬たちを震慴させた。
エレノアは7歳までレースを続け、牝馬ながら最強馬の玉座に居続けた。それでは、古馬になり、4,000m以上のGI級の大レースを勇往邁進、凱歌を上げ続けた馬はどれくらいいるかというと…


【古馬になり超長距離(4,000m以上)の大レースに勝った牝馬】

◆アリエル(米国)

◆ファッション(米国)

◆ビーズウイング(英国)

◆ヴィラーゴ(英国)

◆アリスホーソーン(英国)

◆キンツェム(ハンガリー)

◆ミスグリージョ(アルゼンチン)


※ダートは3,000m以上とすれば他十数頭。


54戦全勝の奇跡の名牝キンツェムが胎動を始める、70年以上も前の悠かなる大英帝国には、ダービー・オークスの両頂点を極め、溟海のごとき無限のスタミナと究極無比の競走能力を展観した一頭の牝馬がいた――――。



…―想いを馳せる…2世紀と四半世紀前の幽遠なる帝都へと――









シャーベットスノーの街並み…

凛と澄んだ冬空…

                                     

     


桃色の象が少女にささやく…


瑠璃紺の不思議な炙影には、桜の笑顔浮かべる天使が映えていた―――…




                      


奇蹟の邂逅…

輝石の光翼…

神の領域へと踏み込んだ奇跡の女王。
エレノアよ…永遠に―――。





  ★彡追記メモ★彡

☆世界競馬全史を顧みても、オークス・ダービーダブルを達成し、古馬となってから3,000m以上のGI級で圧勝し続けたのはエレノアただ一頭。

☆姉妹に半兄ソーサラー(Sorcerer) - 1814年イギリスチャンピオンサイアー
半妹にウォルトンメア(Walton Mare) - 牝系を発展させる
全妹にジュリア(Julia) - ジュライステークス勝ちでファントム(Phantom、ダービー)の母

また、全妹にクレシダ(Cressida) - プリアム(Priam、ダービー)やアンタル(Antar)の母
等がいる。
ウォルトンメア、クレシダを中心に一時大牝系を築くが、現在はそれほど勢力を持っていない。近年の活躍馬はパーソナルエンスン、日本では明治時代に輸入されたエスサーデイー産駒の第三エスサーデイーの子孫が一定の勢力を持っている(共にウォルトンメアの子孫)。


【ありがとう!
    名馬300頭達成!】

このエレノアの執筆により、『奇跡の名馬』は300頭の大台へと到達しました。


私を支えてくれる家族や友人

馬を愛するすべての人 

この地球(ほし)へと舞い降りた世界中の馬たち


                           


そして、『うみねこ博物館』を愛読してくださる、馬を愛するアナタへ…

感謝のキモチをいっぱいに込めて…



  
    「ありがとう」


                           
これからもご支援、ご愛読のほど、よろしくお願い致します。
次の目標は400頭。その先に、いよいよ夢の出版が待っています★がんばるぞぉ〜!

奇跡の名馬 (英国の名馬) * 00:28 * - * - *

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