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セイクリッドホルン 

 【セイクリッドホルン】

  〜神聖なる幻獣〜

 ―角の生えた競走馬―



父 ?
母 ?
母父 ?

生年:1922年?
性別:牝
毛色:芦毛
国籍:スリランカ
生涯成績:38戦13勝

写真を御覧頂ければお分かり頂けることだが、この馬には“角”と思われる物体が頭に見られる。翻訳学校時代の遠い伝手を得て入手することの出来た、古ぼけた写真。その写影から発せられるその眩遙なまでの雰囲気は、唯知れぬものを感じさせる。

しかし、あの神話の中の、いわば人間の創造物にすぎないと思われるユニコーンのような馬が、実在するとでも言うのだろうか?


  
〔一角獣の角と伝えられるもの〕


                                                 
〔ユニコーンは北極海に棲息するイッカクがその由来・伝承の誘因であるとされているが…〕




ところがである。「絶対に存在しない」とは断言しがたい記録や描写、記述が随所から微光をちらつかせているのもまた事実。当サイトの『展示室』・『トリビア』においても、たびたび一角獣についての論考・推敲を重ねてきた。実際に米国二冠馬であるベルマーには頭に突起があり、凱歌を上げるたびに「角の差で勝った」と言われているし、突然変異で猫に翼が生えたり、羊がユニコーンのような頭角を表わすこともある。人間にすら角が生えた例がこの世には存在するのだから、何が起こるか解からない。「事実は小説より奇なり」とはまさにこのことなのかもしれない。


  
〔突然変異により額に角(突起)が生えた牛〕


さて、話をこの馬へと戻そう。彼女の“角のようなもの”の正体は突然変異的作用が何らかの原因により働き“角”として具現化した可能性が極めて高い。では一方の馬名と言うと、“セイクリッドホルン”とは「聖なる角」という意味。なるほど、名は体を表わしている…と悠長なことばかり書き綴ってもいられない。さらに彼女へとクローズアップしていこう。
セイクリッドホルンは無事にデビューを果たすも、思うような成績を残せぬまま引退している。伝説の一角獣と容貌がソックリとはいえ、幻想的なまでの強さと速さは一介の競走馬と変わらなかったようだ。引退後の消息が気になるところであるが、繁殖にあがったような足取りもなく、見世物小屋で酷使された可能性が高い。



〔晩年のセイクリッドホルン〕

“伝説の幻獣ユニコーン”…として。





                             


スリランカ(旧国名セイロン)は、その島の地形から『インドのこぼした一粒の涙』と呼ばれている。
スリランカとは『光輝く島』という意味で、海のシルクロードに浮かぶオアシス、香り高き紅茶と輝く宝石の島…と言うイメージがしっくり来る。


         
〔スリランカ唯一の競馬場…ヌワラエリヤ〕



そんな千紫万紅の煌きを放つ島へと舞い降りた奇跡の白角――。
泡漣のせせらぎを子守唄に記憶の彼方へと消失してゆく『幻』を、決して忘れてはならない――。


                                     




         




            
【追記資料】


〔セイクリッドホルンを描いたと言われる絵画〕

奇跡の名馬 (東欧・ロシア・アジア圏の名馬) * 08:30 * - * - *

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